燃え尽きを防ぐ方法:早めに気づきたいサインと7つの対策
燃え尽きを防ぐには、まず初期のサインに早めに気づくことが大切です。週末を過ぎても取れない疲れ、強まっていく冷めた気持ち、自分の仕事が何も変えていないという感覚。そして、努力を足すのではなく負担を減らしましょう。同時に進める仕事を減らし、終業時刻を決め、休息を予定に入れ、仕事の何が負担なのかを率直に話し合いましょう。世界保健機関は、燃え尽きを、うまく対処できなかった職場の慢性的なストレスの結果として説明しています。研究は、労働時間の長さだけでなく、自分と仕事のあいだのずれがいちばん大事だと示しています。
- WHOは燃え尽きを、職場の慢性的なストレスから生じる、仕事に関連した現象と説明しています。病気としては分類されていません(ICD-11, 2019)。
- 燃え尽きには3つの要素があります。消耗、仕事への距離感と冷めた気持ち、何もうまくいかないという感覚です(Maslach & Leiter, 2016)。
- 燃え尽きは6つの分野で生まれます。仕事の量、コントロール、評価、職場のつながり、公正さ、価値観です。
- 自由な時間に心理的に仕事から離れる人ほど、消耗が少なく、よく眠れています(Wendsche & Lohmann-Haislah, 2017)。
- 予防がいちばん効くのは、人と仕事の両方の変化を組み合わせ、定期的にくり返すときです(Awaら, 2010)。
燃え尽きとは
世界保健機関は、国際疾病分類(ICD-11)の中で、燃え尽きを、独立した病気ではなく仕事に関連した現象として位置づけました。うまく対処できなかった職場の慢性的なストレスの結果として、3つの特徴とともに説明しています。消耗、仕事への心理的な距離や冷めた気持ち、仕事での効力感の低下です。
何十年も燃え尽きを研究しているクリスティーナ・マスラックとマイケル・ライターは、それが個人の弱さではないことを強調しています。燃え尽きは、人とその仕事のずれから生まれます。だから、同じ環境に戻るなら、休暇だけでは解決しません。
警告のサイン
燃え尽きは、一晩でやってくるものではありません。これらのサインだけで何かが診断できるわけではありませんが、いくつかが何週間も続くなら、ペースを落としましょう。
- 週末で取れない疲れ。月曜の朝も、金曜の夜と同じくらい疲れきっている。
- 冷めた気持ち。大切に思っていた人やタスクに、いらいらするようになる。「どうせ同じだ」と考えている自分に気づく。
- 何もうまくいかないという感覚。どんどん多くのことをしているのに、結果はどんどん悪くなっている気がする。
- 夜も頭の中に仕事。スイッチが切れず、布団の中でも仕事のことが頭から離れません。
- 元気をくれていたものが消える。スポーツ、友だち、趣味を、「今はそんな時間はない」と後回しにする。
燃え尽きが生まれる6つの分野
マスラックとライター(2016)は、人と仕事のずれが燃え尽きにつながる6つの分野を説明しています。ひとつずつ見て、自分にとっていちばんきしんでいるところに印をつけましょう。始めるならそこからです。
- 仕事の量:いつもできる以上の量があり、回復する時間がない。
- コントロール:働き方や働く時間を自分で決められません。
- 評価:努力に見合う給与や、周囲からのねぎらいがありません。
- 職場のつながり:同僚の支えがない、または関係が張りつめている。
- 公正さ:ルールや報酬が不公平に感じられる。
- 価値観:心の中では賛成できないことをしている。
予防のための7つのステップ
- 負担を測る。1週間、何時間働き、同時にいくつの用事を抱えているかを書きましょう。記憶からの見積もりは、現実より甘くなりがちです。
- 手をつけている仕事を減らす。同時に進めるプロジェクトが少なければ、切り替えが減り、終わるものが増えます。収まらないものは、相談し直すか断りましょう(やることが多すぎるとき)。
- 仕事を終える時刻を決める。仕事を締めくくる短い習慣が、気持ちを切り替える助けになります(仕事を終える儀式)。ヴェントシェとローマン=ハイスラ(2017)のメタ分析では、仕事から離れることが、消耗の少なさとよい睡眠に結びついていました。
- 休息を、予定のように計画する。運動、友だち、趣味を、仕事より先にカレンダーに入れましょう。カレンダーにないものは、大変な週に真っ先に消えます。
- 何が自分を消耗させているかを話す。上司、お客さま、同僚と。具体的に、何が負担になっていて、何を変える必要があるか。燃え尽きは、環境に大きく左右されます。会社に産業医や相談窓口があれば、それも使えます。
- 睡眠と運動を守る。終えた仕事へのごほうびではなく、それなしでは負担を支えきれない土台です。
- 週に1回ふり返る。5分で。どれくらいエネルギーがあったか、何がそれを奪い、何がくれたか、来週は何を手放すか。問題になる前に、流れが見えてきます。
予防プログラムのレビュー(Awaら, 2010)では、ほとんどのプログラムが燃え尽きを減らしましたが、くり返さないと効果は時間とともに弱まり、効果が最も長く続いたのは、個人と職場の両方に働きかけたプログラムでした。予防は1回きりの取り組みではなく、習慣です。
専門家の助けを求めたほうがいいとき
消耗が何週間も続いて休んでもおさまらない、長いあいだよく眠れない、何も楽しくない、体の不調も出てきた、といったときは、かかりつけ医、心理の専門家、心療内科などに相談しましょう。うつ病やほかの病気でも似た症状が出ることがあり、それには専門家が必要です。
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よくある質問
仕事での燃え尽きを防ぐには?
最初のサインに気づき、負担を減らしましょう。手をつけている仕事を減らす、仕事を終える時刻を決める、休息を予定のように計画する、何が消耗させているかを話す、睡眠と運動を守る、そして週に1回、どれくらいエネルギーがあったかを確かめます。
燃え尽きの最初の症状は?
いちばん多いのは、週末で取れない疲れ、仕事や人への強まっていく冷めた気持ち、何もうまくいかないという感覚です。スイッチが切れないこと、元気をくれていたものをやめてしまうことも、よくあります。こうした症状だけでは診断できないので、困っているなら医師に相談しましょう。
燃え尽きは病気ですか?
世界保健機関によると、そうではありません。ICD-11では、燃え尽きは職場の慢性的なストレスから生じる、仕事に関連した現象として説明されています。ただ、うつ病でも似た症状が出ることがあるので、診てもらう価値があります。
休暇で燃え尽きは治りますか?
短期的には役立ちますが、長い目で見るとそれだけでは足りません。同じ環境に戻れば、消耗はたいてい戻ってきます。休暇のあとで、負担、働く時間、いちばん消耗させているものも変えると、より効果があります。
本当につらいときは、どうすればいい?
できるだけ早く、医師や心理の専門家に相談しましょう。どうしたらいいかわからないほどつらいとき、自分を傷つけたい考えがあるときは、いのちの電話(フリーダイヤル0120-783-556、毎日16〜21時。ナビダイヤル0570-783-556、毎日10〜22時)に電話してください。命にかかわる緊急時は119に電話しましょう。
出典・参考文献
- World Health Organization (2019). Burn-out an "occupational phenomenon": International Classification of Diseases
- Maslach, C. & Leiter, M. P. (2016). Understanding the burnout experience: recent research and its implications for psychiatry. World Psychiatry
- Wendsche, J. & Lohmann-Haislah, A. (2017). A meta-analysis on antecedents and outcomes of detachment from work. Frontiers in Psychology
- Awa, W. L., Plaumann, M. & Walter, U. (2010). Burnout prevention: A review of intervention programs. Patient Education and Counseling
- いのちの電話(日本いのちの電話連盟)
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